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村上眞知子のサンシャインな日
ギリシャ研修【7】 オリンピック発祥の地
7月26日からパリオリンピックが開催されます。
日本選手団の壮行会が先週、行われました。
オリンピック発祥の地と言えば、ギリシャ。
古代オリンピックは、ゼウスに捧げるスポーツの祭典として紀元前776年に始まり、4年ごとに都市国家(ポリス)がこぞって参加。
短距離走、円盤投げ、レスリング、戦車競走などの競技が行われていました。
その後、ローマ皇帝により393年に廃止されたのですが、1896年にフランスのクーベルタン男爵の提唱により近代オリンピックとして復活。
その開催地もギリシャの首都アテネでしたが、21世紀になって初めてのオリンピックも2004年にアテネで開催されました。
実は、アテネ空港から一番に向かったのは、メイン会場となった近代オリンピック競技場でした。
中に入ることはできなかったのですが、5万人を収容する馬蹄型の観客席が古代から変わらぬ美しさだそうです。
その3日後、30℃近くの暑い中、19世紀末に発掘されたオリンピア遺跡を訪れました。
ゼウス神殿を取り巻くように、ヘラ神殿、体育館、レスリングなどの練習に使用された闘技場、オリンピック招待客の宿舎などが、その名残を残していました。
ここが、いまも4年ごとに聖火の採火式が行われるヘラ神殿です。
スタディオン(競技場)には、約192mのトラックが延びています。
私たちも100名以上が1列に並んで、よーいドンと駆けっこをしました。
オリンピック選手になったような気分を味わうことができました。
この花はハナズオウと言われたような記憶があるのですが、遺跡に行く道すがら何本も見ました。
ちょうど日本のサクラみたいなものかなと思ったものです。
遺跡の手前には、オリンピア博物館がありました。
19世紀末に発掘された出土品が中心で、古代ギリシャ彫刻の傑作とされるものが多数展示されていました。
これは勝利の女神ニケ。
実はスポーツウェアのNIKEは、ここからの命名だそう。
ゼウス神殿の彫刻で、戦車による競技の一部です。
躍動感が溢れています。
度々登場するゼウス神の座像。
さすがに威厳があります。
赤ん坊のディオニソスを抱くヘルメス像。
ヘラ神殿から発見されたそうです。
大理石の美しい像。
ブドウを取ってあげようとしているところだそうです。
母子像はよくありますが、男性が赤ん坊をしっかり抱いている姿が美しい、と心惹かれました。
当時は、肉体美、精神美、教養美の3つが揃って称えられていたそうです。
心技体と言われる現代に通じます。
戦争は今も昔も無くならないものですが、戦争を止めないとオリンピックに出られない決まりだったところから「平和の祭典」と呼ばれました。
紀元前から神々や人間たちが生き生きと躍動していたことを遺跡や彫刻から知ることができて、その精神を受け継いでいくことの大切さに気づくことができたオリンピック発祥の地『オリンピア』でした。